ホアキン演じる「ジョーカー」の個人的な感想と考察まとめ【ネタバレ有】

ホアキン演じる「ジョーカー」の個人的な感想と考察まとめ【ネタバレ有】

ジョーカー 考察と感想

こんばんは!今回は映画「ジョーカー」を観てきたので私の個人的な感想と考察をまとめてみました。

※この記事はネタバレを含みます。まだこの映画を観られていない方はネタバレなしの記事をご覧ください。

ネタバレなし記事はこちら↓

まず監督が語る物語の真実

まずは監督がインタビューで語っている物語の真実をおさらいしていきましょう。

  • アーサーと同じアパートに住むソフィー親子は死んでいない
  • アーサーは自分を無下にした者しか殺さない
  • この映画は現在の政治に向けて描いたものではない
  • アーサーが冷蔵庫に入るシーンはホアキンのアドリブ

ソフィー親子に関しては私も鑑賞中に心配になりましたが、なんとなく無事だろうなと思っていました。
なぜそう思ったかと言うと、単純にソフィー親子だけ死んだ描写がなかったからです。
またアーサーがソフィー宅を後にした際にサイレンが鳴っているのですが、あれは娘を心配したソフィーが警察に通報したのではと思いました。
そしてアーサーが冷蔵庫に入るシーンは特に波紋を呼んでおり、「実はあそこでアーサーは死んでいるのでは?」と言う考察が飛び交うほどでした。
しかしそのシーンがホアキンのアドリブとなると、このシーンでストーリーが覆るのは難しいと感じました。
意外とこの監督のインタビューは考察に重要な発言が多いので、是非目を通して頂きたいです。

アーサーが望む「高価な死」とは

アーサーは作中に何度も「硬貨(高価)な死を望む」と言う日記の文章を読み返しますが、
私は「憎むべき人を全員殺してから死にたい」ということかなと察しました。
特にその言葉のあやにあるように、金銭を自由に使う富裕層をたくさん殺すことで自分の死が高価になると思っているのだと感じました。
また作中でアーサーが憎んだ

  • マレー
  • ウェイン夫妻
  • 電車で出会う3人
  • 母(ペニー・フレック)
  • カウンセラー2
  • ランドル

など冒頭で襲われる子供達以外は全て殺しています。
ただウェイン夫妻のみアーサー自身が殺す描写は描かれていません。
特に最後に亡くなるマレーとウェイン夫妻の死はアーサーにとって「高価」だったのではと感じました。

何故あんなに大切に思っていた人を殺したのか

母(ペニー)を絞殺したシーンは映画館で観ていた時正直驚きました。
ただ、ペニーが本当の母ではないと知った時点でアーサーにはペニーの存在が”重荷”だったのかもしれないですね。
また、アーサーに嘘をつき続けここまで人生を狂わせたと言うことで”憎むべきリスト”に入ったのでしょう。

私の素朴な疑問

私がジョーカーを観て一つ思ったのは、
この映画の全ての悲劇はランドルという道化師の同僚がアーサーに銃をくれる事がきっかけと言うこと。
ランドルがアーサーに何故銃をくれたのか、具体的な発言はありません。
更にアーサーが銃が原因で事件を起こした後はランドルは銃を渡したことを否定しています。
この銃がなければアーサーは殺人のきっかけを掴むことはなかったように思えるのです。
更に、物語の中に描かれるアーサーの”妄想”もこの殺人により酷くなって行きます。
ランドルに銃を渡されなければこの物語はどうなっていたのか?
アーサーはいつも通り母の介護をしながら道化師を続けていたのか?
このまま道化師を続けていたら、アーサーは普通の”アメコミヒーロー”になっていたのか?
また、この銃は誰かに仕組まれていた可能性はないか
そこが少し気になりました。

波紋を呼んだラストシーン

ラストシーンの考察は様々なところで議論されていますが、
個人的には時系列順に映画が進んでいるのが一番しっくりくるかなと思いました。
仮に最初に出てきたカウンセラーをカウンセラー1とし、最後に出てきたカウンセラーをカウンセラー2とします。
カウンセラー1はジョークを聞こうともしてくれなかったので、
カウンセラー2に言っても分からないだろうとジョーカーは話さない。
と言うことはカウンセラー2は1の後の話だと思いました。
そしてカウンセラー1の結末(施設が終了となりカウンセリングが強制終了となる)のを思い出し、ジョーカーはカウンセラー2を殺す。
また、私はどうしてもこの映画をダークナイトとは繋げる事ができず、全く別物として考えています。
なのでこの映画のジョーカーはバットマンの前に現れることはなく、ラストのように様々な形で殺人を続けていく…と言うオチだと感じました。
ですがやはり精神病院でも人を殺し続け脱出し、バットマンの前に現れると言うのも素敵だなと思いました。

映画「ジョーカー」を観た感想

この文章の中でも、アーサーが自身の血で口のペイントを描き、”いつでも笑えるようにした”シーンからジョーカーが誕生したと考え、アーサーの表記をジョーカーとしています。
どんなヴィランも最初は日常を生きる人間なのだ、ヴィランになるきっかけは急にやってくる。
そんなことをこの映画に教えてもらった気がします。
アーサーやジョーカーは何も知らない人から見たら残虐者で、同情の必要はないと思われる人物です。
しかし、見た目や行動を少し見ただけでその人が善か悪か判断することはできるのでしょうか?
今までジョーカーの事を悪だと思ってた人は、この「ジョーカー」と言う映画を観て印象が変わってしまったのではないでしょうか?
私はヴィランが大好きなので少しひねくれているかもしれませんが、罪を犯すのは悪と言う考え方はありません。
人との接し方や人への印象の付け方を改めたくなるような映画でしたね。

映画「ジョーカー」の個人的☆評価

私の「ジョーカー」の個人的評価はこちら!

4 out of 5 stars (4 / 5)

個人的に良かった点

  • 引き込まれる世界観が最高!
  • 暗い話の中に小さな光がある感じで、暗いのに自分にも希望を持てる話だった
  • この映画を観てジョーカーの見方が変わった人が多くて嬉しい!

個人的に残念だった点

  • 個人的にはダークナイトのジョーカーとしてのリアリティが欲しかった

※とても個人的な意見になりますのでご注意くださいね!

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